満開の花は、それは美しいけれど、
桜の存在にはっとするのは、今頃です。
まだ寒い先週、
雨の中を歩くと突然の気配、または香り。思わず足を止めて主を探してしまいます。
開花には、まだ一ヶ月もありますが、充満したエネルギー。
染織家の志村ふくみさんの著書にも、
まだ粉雪の舞う季節に伐った桜の枝から染めた色の素晴らしさが書かれていました。
咲いたあとでは、きれいな桜色にはならないそうです。
着々と準備し、ためる季節。
凝縮したエネルギーに満ちて力強い。
今は、そんな時期なんですね。
この存在感にあやかりたいものです。
存在感といえば、三年半ほど前にお会いした志村ふくみさん、娘さんの洋子さん、
素敵な方でした。
今だに、「お着物は着ないの?着れば良いのに。」と言われた言葉が胸に残っています。
その後、程なく子猫がやってきて、着物どころではなくなりましたが・・・
はい、そろそろ・・・